なかなか当たり

骨太のファンタジーでした。
元は児童文学だそうですが、知りませんでした。
すっかり、児童用→一般へのルートができてますねぇ。
王子が輿ごと川に落ちて、追って飛び込んだ従者たちを見てヒロインが
「飛び込まないわけにはいくまい」
と哀れむところとか、端々の表現や文化にちゃんと社会のシステムが
息づいているのを感じて好きです。
ラストはちょっと駆け足。
二冊くらいにしてもいい話だったんじゃないかしらん。
流れよ、凍りし我が涙 幻獣降臨譚 (講談社X文庫)

流れよ、凍りし我が涙 幻獣降臨譚 (講談社X文庫)

おぉ、嫌いな方向に行かなかった。
よかった。
戦場に行っておいてぴーぴー泣くヒロインですが、考えてみればまだ
十四だっけ?
じわじわ成長してはいるので、頑張って欲しいです。
でもおねーさんは、登場人物の多さに付いていけません。
ハンサムな男ばっかりだし、名前もややこしい。
キルシュの計算ぷりにはちょっとびっくり。とはいえ根はいいヤツの
ようで良かったねアリアちゃん。


先日、彩雲国物語のアニメを初めて見ましたが、脚本いまいち!
王が「秀麗は口うるさい母親のようだ」
って彼の母親は、毎日泣き暮らして、彼を殴ってた女でしょうが!
幼い頃は誰1人にも省みられなかった孤独な彼の中に
『口うるさく世話焼きの母親』
なんてデータは入ってないのに、脚本家は解ってなすぎ。
薄っぺらい慣用句で片づけてほしくないなぁ。


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