名人戦の大盤

竹橋に行きました。
今日の対局はドキドキハラハラでしたねぇ。
わずかずつ敗北の可能性を潰していく(勝利の可能性を広げて
いったとは言い難い)微妙な拮抗と逆転に、解説の千葉さんは
「あきらめては、いけないんですね!」
と目を輝かせてらっしゃいましたし、聞き手の船戸さんは
「私なら、王手飛車竜取り*1がかかった時点で投げてたかも!」
とつくづく感嘆してらっしゃいました。
同歩です。
励まされる対局でした。


この宣伝の一環である無料配布文庫『ゲドを読む』を読みつつ
大盤に向かいました。本屋では扱ってません。が、ヤフオク
何百円も出して買わずとも、まだDVD屋さんにいっぱいあります。
それにしても2000円や1500円の値は高すぎ。
*2

最初に載っていた、作者の置かれた環境や、アメリカ白人的民族・
神話・フェミニズムの否定と提言から入ったという分析のレポート
が特に面白かったです。
メンバーも豪華ですし。
上橋菜穂子さんはまだ分かるのですが、

精霊の守り人 (新潮文庫)

精霊の守り人 (新潮文庫)

中村うさぎさんがいるのには、ちょっと驚きました(^^;)
いちおう(新刊をまったく出してないとはいえ)ファンタジー
作家だから?
最後の聖戦!? (文春文庫)

最後の聖戦!? (文春文庫)

分析の、「あふれるほどの力を持ちつつ使わない魔術師」
「自分からは逃れられない・自分を受け入れよ」などは、
本人が意識してるかどうかは知りませんが、なるしまゆり
さんは共通点が多いんですねぇ。
いや、某氏は「よくある設定だよ」と言っていましたが、
「めったに動かない・働かない」という人ではなくて、*3
「その能力を使わない万能者」というのは他にはほとんど見ない
気がするんですけど、いかがでしょ?
プラネット・ラダー 7 (クリムゾンコミックス)

プラネット・ラダー 7 (クリムゾンコミックス)

たとえば、未来のすべてを知りつつ、自分では行動するどころか
歩くこともできず椅子に座り、演算だけを繰り返す賢者。
少年魔法士 (13) (ウィングス・コミックス)

少年魔法士 (13) (ウィングス・コミックス)

たとえば、ソロモンの英霊をすべて従え、ありとあらゆる能力・
死んだ人間を生き返らせ、分子の構成すら自在に変化させられる
万能の魔力を持つがゆえに、何百年も橋の中に閉じこもって
何1つしない『知識の保存場所』である人王。
「月に行っても、トイレに行っても自分からは逃げられない」
と嘆く、万能の人王の後継者……。
むー、面白い。
とりあえず、1巻までしか読んでない(新書サイズ、2巻が出ない
ままだった記憶が……(涙))ゲド戦記をちゃんと読んでみます。


Copyright (c) 2007 Sayaka

*1:ホントこれすごかったですね

*2:http://search.auctions.yahoo.co.jp/jp/search?p=%a5%b2%a5%c9%a4%f2%c6%c9%a4%e0&f=0x2&alocale=0jp&apg=1&s1=cbids&o1=d&mode=2&auccat=0

*3:つまり「いざという時には大活躍」する、たとえばスマート・ゴルディオン/エイザード・シアリース/ハウル/キリマンのようなタイプの魔法使いではなく