いまいち……

ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)

今日は9/9で救急の日
前の【チーム・バチスタの栄光】のほうがずっと面白いのは、やはりそっちは
投稿作である以上は当然のことなのかしら……。
「怠けるためなら手間を惜しまない」猫田師長とか、アニメの影響で軍人言葉
の幼児とかは面白いんですけどね。
視点が数行ごとにコロコロ変わって、都合良く心理描写に踏み込んだり引いたり
しているところや、新規に増えまくったキャラクターや、唐突な印象の超常現象
のくっつきが悪いのは、『効果』じゃなくて『手抜き』にしかなってない……。
フーダニットじゃなくて、ハウダニットなのですが、「どんな手段でもいいよ」
と感じてしまい、謎に魅力がありません。
「先生、次の作品を早く!」
と編集者が急がせたのでしょうけれど、もうすこし練って欲しかったなぁ。
論理怪獣の白鳥もめちゃくちゃ大人しく静かだったし。
次は買わないかも。


掲げよ、命懸ける銀の剣 幻獣降臨譚 (講談社X文庫)

掲げよ、命懸ける銀の剣 幻獣降臨譚 (講談社X文庫)

シェナン王子、ほんっっっっと成長したなぁぁぁぁ。
我慢することも覚えたし、根回しや絡め手もできるようになったとはっ。
でも表紙はライル(笑)
これだけ娼館に通う天然女ったらしが、ヒロインの幼なじみで黒髪の騎士という
ポジションなのは珍しいと思う。こっちはこっちで、とんでもないお嬢様に惚れ
られていて大変ですねぇ。
次も楽しみです。


鋼の錬金術師 20 (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師 20 (ガンガンコミックス)

裏切っていたり、裏切ったふりして裏切られていたり、登場人物達がみんな持てる
ちからと知恵で全力を尽くしていて、ほんっと面白い。
ハガレンは少年漫画の最高傑作のひとつに育ちつつありますねぇ。
「だが 妻だけは自分で選んだ」
とかうまいなぁ。
怖い怖いオリヴィエ姉ちゃんですが、弟のアレックスから力尽くで家督を奪い、親を
外国旅行に出したのは、作中で語られている「家族を人質としてとられないように」
という理由の他に、平和になったら優しすぎる弟に家督をわたして、自分が戦犯など
の汚名をすべて引き受けて家を守るつもりではないかと、推察。
「英雄は 戦争が終われば 犯罪者」
というのもテーマの1つですからね。
それから、『次に会った時に返してもらうよ』と“約束”をして物を預けるのは物語
における定番ですが、エドウィンリィの間では『ピアス』というのがイイね!
指輪やペンダントと違って、ピアスというのはいずれ穴がふさがって、もう付けられ
なくなります。渡したウィンリィにはそのつもりがなくても、
「1ヶ月くらい(もっと短い?)で再会したい」
というメッセージになっているんですもの。深い!


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