今日も雪ですなぁ

金曜日。今日も楽しくワイン講座でした。
出かける時は大雪は雨に。


三年ぶりの新刊らしい。
でもマロンモンブラン事件じゃなかった! 惜しい! 

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

「小市民を目指す」目的ながらも方向が変化した、小鳩常悟朗くんと小佐内ゆきさん。
2人バラバラに行動するうちそれぞれ彼女と彼氏ができ……っつーか小佐内さん……悪女だなぁぁぁぁぁ。
いやまぁ「悪女とはなにか」という命題はあれども、デートと称して新作ケーキおごらせまくりだし(汗) レシートのムニャムニャのくだりはビックリです。実は彼女、『小学生のように見えて高校三年生』のふりして百歳越えくらいの八百比丘尼なのでは。ナンデスカその世慣れた態度は。
いやぁ、好きですわ彼女。
9月から始まって翌年4月まで上巻に入っているのですが、早足だなぁ。

マロングラッセは出てくるのに、栗きんとん出てきてないような……(汗)
もう正月は過ぎた(作品内の正月・下巻を読んだらお節の栗きんとんの話ではなく「秋期」で正しかった)けれど、3月刊行という下巻に出てくるのかしらねぇ?(出てきましたね)


PLUTO 7 (ビッグコミックス)

PLUTO 7 (ビッグコミックス)

ああああっ
エプシロンがああああああああ!
……しくしく。でもまぁ原作(というか原案?)よりはかなり良い展開かしら。
浦沢さんってほんと魅せかたが上手です。
しかしまぁ歌のくだりとか、浦沢直樹ブランド以外の何物でもないなぁ。
まるきり余談なのですが
この世界ってロボット同士のカップルしか見あたらないのですが、人とロボットのカップルはいないんでしょうかね。女性作家だったら保育士とエプシロンの淡い恋をからめそうな気も……。


パパラギ はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集 (SB文庫)

パパラギ はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集 (SB文庫)

おおっ! すごいファンタジーだ!
まだ読み始めたばかりですが、面白いです。
比喩のしかたとか、ものすごい異世界っぷりが麻城ゆうの月光界シリーズをちょっと思い出したり。
長いけれど、この不思議な世界についてちょっと引用。
《》の中は引用者による補足。

もし《石の箱の中の、自分が訪ねていきたい》アイガ(家族の意味。ここでは友人)が上、たとえば屋根の真下などに住んでいると、たくさんの枝を登らねばならない。
この枝はジグザグか丸いぐるぐる回りで、それを、これから訪ねようとするアイガの名前が壁に書き付けてあるところまで登って行く。するとそこに、女の乳首のかわいいにせものがある。叫び声が出るまでそれを押すと、アイガが呼ばれて入口に現われる。
アイガは小さな丸い、格子のついた壁の穴を通して、敵が来たのではないかどうか、のぞいてみる。が、友だちだったらすぐ、がっちりと鎖をかけた、大きな木の翼を細目にあけ、このすき間を通して客を本当の小屋の中へ案内する

 
お分かりでしょうか。


これは、南太平洋の島の酋長から見た、都会の白人の生活です。
細かい解説はヤボなのでひかえましょう。

で、石の箱(いわゆるアパート)に住んで自然の風を入れないから病気になってるとか、石の割れ目(道路)をウロウロして喜んでいるとか、足皮でずっと包んでいるせいで足はもう死にかけているとか、宣教師が口先でなんと言おうと、ほとんどの者が本当にあがめているのはピカピカ光る丸い金属と重たい紙だとか、まぁ手厳しい手厳しい。

いろいろ詳しすぎです。
イザヤ・ベンダサンじゃなかろうか。*1
前述のように、ちょっと倒錯した(辞書通りの意味で)ファンタジーとして読んでいます。
SFっぽくもあるけど。


Copyright (c) 2009 Sayaka

*1:つまり【日本人とユダヤ人】のように、「酋長の言葉を翻訳した」ドイツ人が実は書いたんじゃなかろうか。という話。あとがきは最後に読む派なので未確認