注目の一戦

第34期棋王戦第五局。
最近はフルセットになるタイトル戦が多いですね。
対局場でもある東京の将棋会館はたいへんな賑わい。2階・大盤解説開始の17時には、用意された約80席はほぼ満員。18時過ぎには20人近くの立ち見も出ていましたよ。
大盤解説は、鈴木大介八段*1と本田小百合女流二段。
モニタを見ながら「えっ……(こう指したということは)優勢? ……優勢だと思ってるんだ」と呆然としたり、手を当てたり外したり、控え室のエピソードを披露したり、軽妙なやりとりで、客席は大爆笑でした。
控え室もたいへん賑やかで、とある棋士は駆け込むなり「いまどうなってるっ!?」「こうで、こうで、いまこういう手を指して」「わかった。ありがとうっ!」とダッシュで退室、みんなすこし呆然としてから「あ、今あの人対局中だ(汗)」


19時すこし前。結果は、挑戦者である久保利明八段の初タイトル奪取となりました。
軽い感想戦のあとは、佐藤康光九段とともに2階のファンの元へ。
鈴「こうしたらどうだったんでしょう?」
佐「やりませんねぇ」
鈴「いや、豊島くんが言ったんですけどね」
佐「えっ! じゃ詳しく」
あははは豊島将之四段、信頼があるなぁ(笑)
冗談抜きで豊島氏は、控え室での評価もたいへん高かったです。「おじちゃんに説明しんさい」と継ぎ盤に捕まりっぱなしでした。
大盤解説場での対局者のトークは20分以上。
それから両者はふたたび、感想戦へと戻りました。本格的な感想戦の終了は、20時半。
結果が出たあとも、しばらく他の棋士たちによる継ぎ盤での検討*2も続けられた、複雑な熱い将棋でした。
また終了後には、新棋王へのインタビューの時間も設けられました。最近は成績を気にしないでテーマに沿った対局を心がけていらっしゃるそう。今年は『楽しむ』ことにして、ちゃんとこの5局を堪能して達したそうです。
みなさんお疲れさまでした。


さて
昨日の詰将棋解答選手権チャンピオン戦については、この日も会話のネタにさせていただきました♪ 参加した甲斐もあります。
んが、点数と順位のリストを見た某記者氏
「……90分間なにやってたんです?」
考えていたんですって!!
時間いっぱい退屈するヒマもなく、ありとあらゆる駒のルートと可能性についてちゃんと一所懸命に一心不乱に考えていたんですよっ! 解けない人が参加するのはオカシイんですが、素直な2番は惜しかったんだいっ。それに全問正解者1名なら、私の部分点狙いも間違ってないぞー。……とりあえず、そう発言した記者氏とは、4日の初級戦で決着をつけることになりそうです。
うがぁ負けないぞっ。


Copyright (c) 2009 Sayaka

*1:つい先日に発売されたハチワンダイバーwii&DSでもお馴染み〜

*2:対局によっては、終わったとたんに控え室から他の棋士の姿が消えるのに、この対局はずいぶん長く研究が続いていましたよ